

工場天井の塗膜剥離修繕・改修塗装工事(施工解説)
本工事では、経年劣化により旧塗膜の剥離や素地の露出が著しかった折板構造の金属天井に対し、耐久性の復元と粉塵落下防止を目的とした改修塗装を実施いたしました。
施工前(着工前)は全面に塗膜の浮き・剥がれが見られましたが、以下の5つの基本工程を確実に行うことで、美観と防錆性能を兼ね備えた健全な天井へと蘇らせています。
工場天井塗装の5つの施工工程
【工程1】ケレン(下地調整・素地調整)
塗装の耐久性を左右する最も重要な工程です。ワイヤーブラシやスクレーパー等の工具を使い、浮き上がった脆弱な旧塗膜やサビ、汚れを徹底的に削り落とします。同時に塗料の密着性を高めるための目荒らしを行い、新塗膜がしっかり食いつく強力な下地を作ります。
【工程2】養生(設備・環境保護)
塗料ミストや粉塵の飛散から工場内の設備・製品を守る保護工程です。照明器具、配線・配管、床面、周囲の壁面をポリシートやマスカーで隙間なく遮蔽します。特に吹付作業を行う際、非塗装部位への塗料付着を防ぐために極めて重要な作業となります。
【工程3】錆止め吹付(下塗り防錆処理)
ケレン後の露出した金属素地に対し、エアレススプレーを用いて防錆塗料を均一に吹き付けます。吹付工法を採用することで、折板天井の凹凸や構造鋼材の複雑な隙間・接合部まで確実に防錆塗膜を行き渡らせ、将来的なサビの発生・進行を抑制します。
【工程4】上塗り塗装(仕上げ・塗膜形成)
錆止め層の上に、耐候性・付着性に優れた上塗り塗料を塗布します。下地を湿気や汚れから保護する頑丈なトップコートを形成すると同時に、明るい色調で仕上げることで照明の光を効率よく反射させ、工場内の作業環境(明度)を大きく改善します。
【工程5】タッチアップ・最終検査(細部手直し・完成)
養生撤去後、全体を細かく点検します。配管裏や構造材の影などスプレーが届きにくかった部位を、ハケや筆を使って手作業で丁寧に手直し(タッチアップ)します。塗り残しやムラがないことを確認し、施工完了となります。
施工の効果
適切な下地処理から丁寧な仕上げ工程を重ねることで、旧塗膜やサビ片の落下による製品への異物混入リスクを完全に解消しました。施工後(完成)の写真にある通り、明るく清潔で耐久性の高い天井空間へと生まれ変わっています。